Somebody with ZERO-TEX® #04

ジャンルやシーンは様々なれど、その道を自分らしく進む素敵なヒト・モノ・コトにフォーカスした連載企画“Somebody with ZERO-TEX®”。今回は現在取り組みを進めている文化服装学院への生地提供コラボにフォーカス。ZERO-TEX®の生地提供を受け、卒業制作に取り組む学生さんたちの姿やインタビューを通し、次世代を担うクリエイターが生地特性のどんな点に注目し作品制作を進めるのかを紐解き、ZERO-TEX®の未来・可能性を探っていく。

ZERO-TEX®の生地提供を快く受け入れてくれたのは文化服装学院のファッション高度専門士科。こちらでは衣服の基礎はもちろん裁縫技術、パターンメイク、マーケティングなどを4年間を通しみっちり学べる科で、日本の若者だけでなく中国の魯美・文化国際服装学院の留学を受け入れるなど国際色が豊かな点も特徴。今回はこれまでの学びの集大成として卒業制作を進める学生の中から4名の学生に協力してもらい、詳しい話を聞いてみた。

「SF映画に出てくるような未来の実用服をイメージ」

ファッション高度専門士科4年 南 光葉さん

まず最初に話を伺ったのは、あるメゾンブランドに内定をもらい、残りの学生生活を集大成とも言える卒業制作に注ぐ南 光葉さん。「僕はKinetic Exo Relicsをコンセプトに、SF映画に出てくるような未来の実用服をイメージして制作しました」

そう言って見せてくれたのはほぼ完成済みの1着目。腰や腕に配置されたサイズ調節用のバンジーコードが特徴的なデザインに仕上がっており、機能性がありながらもコンセプトのSF的な世界観とも合致する。「SFと言っても戦闘服と言うより研究員的な、生地に防透性があるのでパンツにも合うのでセットアップで作っています。あと、通気性と格子柄が気に入って生地の切り替えを入れている点もポイント」とのこと。

また、すでに2着目の制作にも取り掛かっているようで、そこには地元・長崎の思い出が。「長崎って田舎なので、子供の頃は虫採りが唯一の楽しみ。その頃採ったクワガタなんかをイメージしてデニムを使い外骨格的なデザインに仕上げたい」と、次作の構想を教えてくれた。

「羽のように軽く、あなたらしく」

ファッション高度専門士科4年 宮崎 奏羽さん

次にお話しを伺ったのは新聞紙で服を作るなどして幼少期からアパレルの仕事を目指していたと言う宮崎 奏羽さん。そんな彼女が注目したのはZERO-TEX®の機能性。「事前の説明会を受けた際に一番驚いたのが撥水性。そこから野外ステージなどで突然の雨にさらされるアーティストやバックダンサーにピッタリと思ってデザインを考えました」と、まだ学生にも関わらず自分の表現と生地が持つ可能性の中間点をしっかりと目指す。

現在は、生地の加工を進めているようで「生地はデジタルプリントだけでなく、スクリーンプリントを刷ってさらにその上にホットバインダーでラメを乗せています」とZERO-TEX®の生地をキャンバスに独自の世界観を構築。

縫製の方はまだスタートしていないもののイメージボードにはラフスケッチやコンセプトがびっしり。「私の名前、奏でる羽と書いて奏羽(かなう)なんですけど、”Feather of galture”をコンセプトに、羽のように軽く、あなたらしく浮き出しちゃって生きられるようにと言うメッセージを込めました」と、彼女の頭の中にはすでに完成形がしっかりと組み上がっていた。

「独特の光沢感とシワになりにくい感じが作品にマッチ」

ファッション高度専門士科4年 リ・エリンさん

3人目は中国からの留学生、リ・エリンさん。「私は”光と影が相交わる”をテーマに制作を進めています」と語り、見せてくれたのはホルダーネックの純白ドレス。中国の魯美美術学院での学びを経て日本へ留学した彼女だけあり、作品からは独自の美意識が漂う。

使われているのは防透性に優れたZERO-TEX®の生地で「独特の光沢感とシワになりにくい感じが作品にマッチすると思いました」とデザインした経緯を教えてくれた。幾重にも縫い縮められたギャザー部は、テーマ通り光と影のコントラストを生み、カジュアルでありながらも独特なエレガントさを放つ。

また、「光の部分を強調するように、手作業で石を付けたり、プリントパターンを作ってアイロンで貼り付けたりもしています」と、ディテールについての細かいコダワリも教えてくれた。
ちなみに、現在パタンナーを目指し日々勉強中で進路は未定とのことだが、彼女のセンスならどんなブランドでも活躍の場はありそうだ。

「従来の撥水透湿生地だと、アジアやAPEC市場だと暑くて使いづらい」

ファッション高度専門士科4年 ユー・シンミンさん

最後は、インターンとして参加した某アウトドア企業の機能的なモノづくりに感銘を受け就活に励んでいるユー・シンミンさん。彼女は出身地でもある台湾の洪水被害に心を動かされ、地域課題の解決に焦点を当てる。「私のテーマは”リポーター”で、東南アジアの自然災害に対応し、緊急避難の時に重宝する機能を盛り込んだ服を作りました」と言う言葉の通り、彼女はZERO-TEX®に防災対策の光を見出す。

特に注目したのが生地が持つ特性で、「従来の撥水透湿生地だと、アジアやAPEC市場だと暑くて使いづらい。でも、ZERO-TEX®は撥水性がありながら通気・速乾性に優れています。台風はほとんどが夏、しかも暑いところで起きるので…」と学生ながらも冷静に分析。

もちろん、コンセプトだけでなく制作も順調に進んでいるようで「現在作っているのはレインコートで、裾にワイヤーを設けることでワンタッチテントのように瞬時に展開できるギミックを設けています」と順調な進み具合の作品を披露。しかも、ユニークなアイデアはまだまだあり「避難の時に汚れが気にならない泥染めや既存の完全防水生地を使ったガジェットポケットの追加、あと過去の災害をエンボス加工で視覚的に落とし込むことも考えています」と更なるビジョンも共有してくれた。

学生たちの柔軟な発想、モノづくりがZERO-TEX®、ファッションの未来を切り開く!

今回インタビューに協力してくれた学生さんの作品は、卒業制作として3月に開催されるショー、展示にて発表予定。本サイトではその模様をお届けする予定なのでぜひチェックしてもらいたい。

《COLLEGE INFORMATION》
COLLEGE NAME:文化服装学院
HP:https://www.bunka-fc.ac.jp/
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